研究課題
平成28年度は、昨年度に続いてテキスト分類のための畳み込みニューラルネットワークをDNA配列分類に応用する研究を行った。その一方で、全く新しいDNA配列に対する提案手法の特徴抽出能力を評価するために、能登地方に自生するキノコの一種を対象として、次世代シーケンサによる配列決定を行った。対象生物の発生時期である10月以降にサンプル採取を行い、予備調査として、2種類の株について長さ100塩基程度のショートリードを読み取り、ゲノム配列の構築を試みた。リード長が短いことから、多くのゲノム領域で欠損が見られたが、不完全ながらも数千個の遺伝子を同定することができた。また、同様のショートリードが公開されている近縁種のキノコと比較を行った。
3: やや遅れている
サンプル採取が10月しか行えないことと、次世代シーケンサによる配列決定に時間がかかったため、本調査であるロングリードの配列決定およびRNA Seqによる遺伝子領域決定を年度内に行うことができなかった。
平成29年度は、次世代シーケンサによる配列決定を完了し、構築したゲノム配列を対象として深層学習を行うことで、今まで見つからなかった新しい配列特徴の発見を目指す。
平成28年度に予定していた「微生物ゲノム配列の新規決定と解析」について、対象生物として能登地方固有の菌類を選定した結果、10月のシーズンまでサンプル採取が遅れた。これに加えて、精密な配列決定のためにショートリードとロングリードの2段階の配列決定が必要になり、当初予想より時間を要し、最終的な納品が平成29年度にかかることが判明した。
ロングリードの配列決定結果が4月末に納品され、予算の大部分を使用し終えた。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)
Journal of Biomedical Science and Engineering
巻: 9 ページ: 280-286
10.4236/jbise.2016.95021