構造生物学を分子遺伝学に応用し、遺伝性疾患の発症機構を解明することを目指ざした。国内外の遺伝学研究室によって遺伝性疾患の原因として新たに同定された遺伝子変異がタンパク質構造に与える影響について、ホモロジーモデリングによる分子モデル構築や自由エネルギー計算などの静的な解析に加え、分子動力学計算(MD)による動的な解析により調べた。その結果、静的な解析だけでは捉えることができなかった、NUP107遺伝子の変異による分子構造への影響について、MDを併用することで明らかにし、遺伝学研究におけるMDの有用性を示した。
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