ヒトタンパク質のリン酸化に対して、修飾部位の機械学習による予測を通して、天然変性領域(IDR)とドメインでの差に着目し,特に天然変性領域がもつ機能的役割を検討した。進化的保存性が低い領域ながら重要な翻訳後修飾も担うIDRは、部位ごとに保存性が異なり、特に機能性が確認されている修飾部位では保存性が高いことが確認できた。領域保存性を前提にできないIDRでも合理性をもつ部位特異的保存度として、複数種のオーソログを用いた定義を提案し、定量的解析を実現した。同時に、リン酸化部位も機能性の有無で分類すると、保存度に差が見られた。保存度情報も用いた機能性リン酸化部位予測は、IDRで精度82.1%を実現した。
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