研究実績の概要 |
本研究における平成28年度活動は、昨年度同様に「砂川村役場文書研究会」を組織して全体会、研究発表会、資料調査会、関係資料調査会を下記のとおり実施した。 全体会は、5月8日に本年度の活動方針を議論した。調査研究会は、5,6,7,9,10,11,12月の第二日曜日を定例日として、主に立川市歴史民俗資料が収蔵する旧砂川村(町)役場文書の内容分析を行った。研究発表会は、9,10,11月の調査研究会に併せて計6本の研究報告を実施した。また関係資料調査会は8月と9月に2回実施した。 平成28年度は最終年度であるので、3月に研究成果報告書を刊行した。研究の総括のほか11本の論考と文書目録など3種類の参考資料を付した。以下、最終成果報告書に基づき、本研究の開始にあたって設定した二つの研究領域ごとに成果の概要を述べる。まず「公文書アーカイブズ研究領域」においては、旧砂川村役場の公文書とともに旧立川市役所の公文書の整理及び分析調査をおこなった。そして「旧砂川村(町)役場アーカイブズの構造と情報」、「役場文書の中の“天皇”」、「村役場文書と証言が語る立川空襲」、「砂川闘争前史における立川基地と地域社会」、「立川基地日本人従業員の人員整理問題」、「砂川闘争以前の砂川町議会と原水爆禁止運動」の6報告を得た。「民間資料アーカイブズ研究領域」については須崎八朗家文書の整理及び分析調査をおこなった。そして「砂川村須崎八朗家文書調査報告」、「『村』の中の『組』」、「新出史料からみた幕末期の砂川村八番組」、「砂川村八番組共同水車の経営について」、「須崎芳三郎と『利国新誌』」の5報告を得た。 なお、立川市教育委員会と共催で開催した研究成果報告会「砂川の文書研究の可能性」において「村役場と証言が語る立川空襲」、「古文書と村役場の公文書から見えてきた砂川の歴史」の2報告をおこなった。
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