研究課題/領域番号 |
26330384
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
青江 秀史 大阪大学, 高等司法研究科, 教授 (30379086)
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研究分担者 |
勝久 晴夫 大阪大学, 知的財産センター, 特任助教(常勤) (00597958)
谷口 勢津夫 大阪大学, 高等司法研究科, 教授 (30171846)
正城 敏博 大阪大学, 産学連携本部, 教授 (30294036)
吉田 悦子 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 研究員 (30599816)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 産学連携 / バイドール法 / 共同創作 / 知的財産情報 |
研究実績の概要 |
初年度にあたる26年度は、研究課題に関する現状調査と収集した資料の分析を中心に研究活動を行った。 研究計画にあるとおり、調査は1.大学内での知的財産情報の問題についての研究、2.学外との関係により生じる知的財産情報の問題についての研究、3.競合的に生じる問題についての研究、の3つのテーマを持って勝久晴夫研究分担者をリーダーに調査活動を行い、青江秀史研究代表が全体を総括した。 調査は国内外の大学、法律事務所等を中心に訪問し、研究課題に関連する知見を有する専門家と意見交換を行った。特に海外調査を行ったワシントン大学では、研究課題に深く関連する『バイドール法』に関する貴重な資料収集と意見交換を行うことができた。 研究成果についての中間まとめは産学連携については正城敏博研究分担者、特許法関連分野は吉田悦子研究分担者、著作権法関連分野は勝久研究分担者がこれを行った。 研究業績としては、正城敏博研究分担者によるUNITTアニュアル・カンファレンス「国プロとバイ・ドール」(一般社団法人 大学技術移転協議会、2014年9月6日、関西学院大学)、吉田悦子、Patentability of Software and Business Method Patents Hoffmann・Eitle workshop for junior researchers , Germany(2014年11月25日、英語報告)、同「欧州における特許適格性に関する検討-方法の発明を中心に-」早稲田大学知的財産法研究会、2015年1月15日、早稲田大学)、勝久晴夫「東京地判平成26年5月27日(平成25(ワ)第13369号)アンダーカバー猫写真看板事件を題材として」(第58回同志社知的財産法研究会、2015年2月28日、同志社社大学)、同「写真の翻案について」(2015年3月10日、IPrism研究会、大阪大学)を報告した
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
提出した研究計画に基づき、おおむね順調に進展している。研究テーマである、1.大学内での知的財産情報の問題についての研究、2.学外との関係により生じる知的財産情報の問題についての研究、3.競合的に生じる問題についての研究、の3つについて一定の資料収集が完了するとともに、問題点の洗い出しが終わり、今後の議論の方向性について研究分担者間で共通の認識を得ることができた。ただし、26年度予定していた2つの海外調査のうち、一つは研究分担者の都合により27年度にまわすこととし、この点について遅れが生じたが、27年度に実施できる見通しは立っており、大きな問題は生じていない。
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今後の研究の推進方策 |
提出した研究計画に記載したとおりに進める予定で、調査活動では主に外国法調査を中心に実施する。調査対象国は、産学連携において豊富な実績を有するEU 諸国と我が国に多くの留学生が来ている中国、韓国とする予定である。海外調査においては下記の点を重点的に行う。まず、可能な限り多くの大学を訪問し、産学連携・社学連携についてヒヤリング調査を実施する。次に、大学の知的財産情報に関する権利処理につき、実際の運用のあり方についてまで調査を行うほか、 企業側からのコメントも得られるようにする。 また、27年度は論文による研究成果の発表を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
26年度、実施予定であった海外調査を1件、27年度送りにしたために差額が生じた。海外調査のための旅費及び当該出張に際して購入予定のノートパソコンの購入費がそのまま繰り越されることとなった。
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次年度使用額の使用計画 |
繰り越された海外出張を27年度に実施できる見込みがあり、当初の予定をスライドさせてそのまま執行を行う予定である。
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