研究課題/領域番号 |
26330391
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
大森 いさみ 武庫川女子大学, 生活環境学部, 准教授 (80368505)
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研究分担者 |
佐野 敏行 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (20196299)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 日本食受容 / グローバリゼーション / 味(taste) / アニメ / メディア / ローカルフード |
研究実績の概要 |
平成28年度は、分担者が5月に、ラオス国立大学の協力のもと、ラオスでのフィールド調査(ビエンチャンに在住する大学生とその家族を対象に日本食の受容とアニメの視聴経験、さらに日常生活におけるメディア接触についての聞き取り調査、ビエンチャンおける日本食関連メディア記事の収集)を行った。この調査果については、今後、分担者が中心となり分析を行い、論文として発表する予定をしている。 研究代表者は年度計画に記載した平成26~27年度に実施したフィールド調査(インドネシア、メキシコ、ポーランド、スペイン)のとりまとめを行った。その結果、世界各地での日本食受容の動態は、ローカルごとに多様である一方で、いずれのサイトにおいてもその受容は、メディア上で共有されている日本食のイメージに先導されていると考察された。すなわち、日本食受容に際し、日本における具体的な実態への参照についての関心は低く、「健康的」「コスモポリタン」といったメディア上で日本食とともによく用いられる語彙やアニメのシーンなどが醸成するイメージが日本食受容への動機づけとなっているのである。 この結果をふまえ、メディア上における日本食イメージの経年変化を、日本食を取り上げた新聞記事における語彙の変化に着目して捉える調査(2000年~2015年)を行った。その成果の一部は、平成28年10月に米国で開催された国際学会(Sixth International Conference on Food Studies)において発表を行った。さらに、この発表内容については、今後、論文として作成し投稿を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年度に研究代表者が眼科手術をうけたため、予定していた論文投稿が当初の計画より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度に行った国際学会での発表内容をまとめて論文を作成し、投稿を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者が昨年末に眼科手術をうけたため、国際学会での発表後、予定していた論文作成にとりかかることができなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
論文作成時の英文校正および発表にかかる費用に使用する予定。
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