本研究は近年のグローバルな日本食の人気とアニメの受容に関する動態について、世界各地でのフィールド調査を行うことによって捉えようとするものである。調査の結果、世界各地の人たちの日本食受容には、同一地域においても、アニメ視聴の経験によって日本食受容のありかたが異なることが示された。さらに、それぞれの日本食に対するイメージ形成にはそれぞれの地域の地元意識が大きな役割をはたしていることが捉えられた。 一方、海外における日本食人気は、日本国内での日本食への興味喚起となった。なかでも、和食のユネスコ無形文化遺産への登録は、多くのメディアが日本食についてのこれまでにない数の記事等を掲載する契機となった。
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