本研究課題では,LMSを活用した持続型情報倫理教育のためのeラーニングコンテンツ/プラットフォームの開発を推進するため,次の項目について研究開発を実施しており,今年度の実績は以下の通りである.
(1)標準化:既存のコンテンツを時代の変化に応じ改訂することを通じて,またプラットフォームであるLMSについて将来を見据えた選択を行い,情報倫理教育の標準化指針を提供する.今年度はHTML5に基づいたコンテンツ再生速度変更機能を追加することでユーザの要望に応えた.またLMSのバージョンアップと200人の同時アクセスに対応するためのサーバリソースの強化を行った. (2)多言語化:標準化された教育内容をeラーニング化し,日本語だけでなく英語,中国語,韓国語でも提供することを通じて,その効果を検証する.今年度は毎月ネーティブスピーカーを含めた月例ミーティングを行い,ユーザからの要望やコメントに対応することに注力した.その結果,開発時には気付かなかったコンテンツの言語間の齟齬などを修正することができた. (3)持続性の追求:コンテンツとLMSを持続可能な形で刷新・運用する手法の確立を目指す.今年度はコンテンツのアクセス記録を可視化する手法の検討と実装を進めた.加えて,まとめとして利用者が受験する「総合テスト」の問題について古典的テスト理論,ならびに誤答分析によりテスト問題の改善を行った.さらに,受講前に行う「プレテスト」の実装についても検討を加えた.
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