研究成果の概要 |
本研究は、職業性胆管がんの原因物質のひとつとされている1,2-ジクロロプロパン(1,2-DCP)およびジクロロメタン(DCM)について動物実験モデルを用いて種々の検討を行った。その結果、1,2-DCPおよびDCMの単独曝露での動物試験において、マウスおよびハムスターで胆管発がん性はみとめられなかった。しかし、1,2-DCPおよびDCMの複合的な曝露は、1,2-DCP単独曝露と比較してより強い肝発がん性があることが明らかとなった。また、その腫瘍発生・増悪メカニズムとして、細胞増殖関連因子の発現亢進により、多岐にわたるシグナル経路が活性化されることが示唆された。
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