葉表面を多波長(330-440nm)で励起し蛍光スペクトルと蛍光画像を同時計測する装置を開発し,葉表皮の分光透過率と蛍光分布の変化を非破壊で解析することに成功した。 ラッカセイ葉に紫外線(UV-B)を照射すると,葉表面に光学的欠損が生じ紫外領域の透過率が指数関数的に増大することから,透過率のモニタリングがUV-B影響の早期検出と定量的評価に極めて有効であることを示した。また,30種の樹木を対象とし,季節毎にクロロフィル濃度,アントシアニン濃度,表皮透過率などを調査した結果,樹木葉表皮の透過特性は樹種および季節により異なり,表内色素および葉の光合成活性と密接に関連していることが分かった。
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