外部環境の刺激に応じて固相と液相に変化するチキソトロピーゲルを開発し、これを吸着剤とした迅速なCs回収技術を確立した。このゲルは、撹拌時の振動によりゲルが抽出効率の高い液相に変化し(液々抽出)、静置後、再度固相(沈殿物)に戻る性質を持っている。 2014年~2016年において、Cs廃水濃度1.0~10mg/LにおけるCsの回収率は70~90%であった。特に低濃度(1.0~5.0mg/L)における回収率はほぼ90%であった。 また10mg/Lの高濃度域の場合、回収率が低下したが(70%)、ゲルと活性炭の混合系では、回収率は90%に向上した。本法は実用的な回収法であることが明らかとなった。
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