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2014 年度 実施状況報告書

沙地修復を目的とした低木類の分布と土壌微環境因子の関係解明

研究課題

研究課題/領域番号 26340073
研究機関高知大学

研究代表者

康 峪梅  高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (70284429)

研究分担者 櫻井 克年  高知大学, その他部局, 副学長 (90192088)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード中国 / ホルチン / 沙地 / 低木類 / 土壌 / 水分 / 養分 / 地形
研究実績の概要

中国内モンゴル自治区ホルチン地域の沙地化は草原や農地面積の縮小をもたらすだけではなく,周辺地域や国々への砂嵐や黄砂の影響をも拡大させている。ホルチン沙地の修復には現地の気候や地形に合った植物を選定することが重要である。本研究ではホルチン沙地で生育する低木類に着目し,その分布特性と微地形や土壌微環境との関係を解明することを目的としている。
中国内モンゴル自治区通遼市ノグスタイ南とバインモドゥ北で,砂丘を頂上,斜面,低地に細分し,各5地点で5m×5mのコドラートを設置し,植物の被覆率,個体数,草丈,植物種および優占種を調査した。また、各コドラードから0-5と5-15 cmの土壌試料をそれぞれ3点,計60点を採取し,理化学性を測定した。
本研究で調査した二つの砂丘で計17科47種の植物が確認された。その内訳は低木類が10種,多年生草本が27種,一年生草本が10種であり,キク科,イネ科,マメ科およびアカザ科が多く生育していた。傾斜や相対高度が上がるにつれ,植被率は減少し,低木類の割合が増加した。また,土壌は仮比重と粗砂含量が増加し,含水率,細砂,粘土,シルト含量,陽イオン交換容量,全炭素,全窒素,交換性Ca,Mg,K,有効態リン酸が減少傾向を示した。土壌の含水率が0.5以上では低木類のSalix gordejeviiが,0.5 % 以下では低木類のArtemisia halodendron,Caragana microphylla,Ephedra sinicaが優占種として認められた。これらの低木は発達した根系をもち,低養分条件で生育できるため,乾燥や風に強く,ホルチン沙地の先駆固砂植物であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定していた沙地の地形と低木類の分布の調査と試料分析およびデータ解析は終了している。なお、27年度から栽培用土地土壌の分析は現在行っているところである。

今後の研究の推進方策

本来は放牧地として使われている砂丘で低木類の栽培試験を行う予定でしたが、土地の借用ができなかったことと、実際の管理が難しいことから、農耕地として使われたのちに放棄された沙地で栽培試験を行う計画である。

次年度使用額が生じた理由

平成27年度栽培試験用土壌の分析が間に合わなかったからである。

次年度使用額の使用計画

現在分析を行っているところで、6月の栽培試験開始までに終了する計画である

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 沙地における低木類の分布と土壌微環境の関係2015

    • 著者名/発表者名
      福島将太、笹田百合、楊俊、康峪梅、櫻井克年
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2015-09-09 – 2015-09-11

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公開日: 2016-05-27  

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