下水汚泥の発酵で生ずる消化ガス中のメタンの有効利用のため,二酸化炭素CO2,硫化水素H2S,シロキサンなどの不純物の除去が必要である。本研究では各不純物の除去に最適な吸着剤を開発して複合化した「標的分子補足型複合吸着剤」の開発を目指した。その結果,CO2の吸着分離剤は,Na型低シリカゼオライトが最適であることを見出した。硫化水素(H2S)吸着は,遷移金属酸化物を高分散担持した活性炭が有効であることが分かった。シロキサンの吸着剤には表面の極性・細孔径制御した活性炭素系の吸着剤が有望であった。以上の知見から,これらの吸着剤を複合化した「標的分子補足型複合吸着剤」を開発した。
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