持続可能な食料生産システムの構築に資するため、生産性と環境影響を総合的に把握するモデルを開発するとともに、集約度(農業生産における管理の強度)が生産性と環境に与える影響を評価した。まず、複数の農業生産システムを比較検討するため、単位面積当たり収量(生産性)と単位面積当たり環境影響からなる平面上での統合化の方法を示した。次いで、異なった肥料管理を行う3つの水稲生産システムの比較、有機および慣行輪作体系の比較を実施するため、この方法を適用した。さらに、集約度の環境影響評価の枠組みを拡張するという視点から、音響的多様性概念を用いた評価を検討した。
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