研究課題/領域番号 |
26340121
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
薮田 雅弘 中央大学, 経済学部, 教授 (40148862)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 世界遺産保全 / 観光経済 / まちづくり / 持続可能な観光 / エコツーリズム / コモンプール |
研究実績の概要 |
平成28年度(第三年度)では、わが国の世界遺産地域における観光発展について現状分析を行う。世界遺産地域をはじめとする観光の在り方を観光経済学の視点から包括的に分析し、基本的分析体系を確立する目的もあって、九州大学出版会より「観光経済学の基礎講義」を2017年6月に上梓した。また、世界遺産と観光との関連については、2016年度の中央大学研究所年報愛39号に「世界遺産と観光」と題する論文を提出した。本年度の実態調査としては、大学院生の協力のもとで、日本の20の世界遺産に関連する全ての基礎的自治体)に関して、 アンケートならびにインタビュー調査(現地調査のほかに電話やメールあるいは web による調査を行うとともに、その上で、観光消費者を対象にweb調査(楽天リサーチなど))を行ない、持続可能な観光発展に関わる公共政策的な課題を明確にする。ただし、Web調査に関する準備に時間がかかった関係で、研究期間を1年間延長して万全を期することにした。得られたデータをもとに数量分析を行い、世界遺産訪問に関する消費者の行動を明確にし、自治体が考える施策との相違点を明確にする。わが国の世界遺産地域に関しても、その管理運営は必ずしも成功裏に進んでおらず、残念ながら観光のもたらすコモンプールの外部性が発生している事例が多い。持続可能な観光発展に関しては、何が重要なのかを分析するために、コモンプールアプローチに基づくエコツーリズムの原則による地域の評価が重要な役割をもつ。こうした分析過程を踏まえて、各観光地域における持続発展可能性に関わる課題を明らかにする。。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
世界遺産に関する観光財の消費者行動と関連自治体の施策の間の祖語を研究するために、実態調査を行い、とくに、web による調査を行うことを計画した。ただし、調査会社の選定から始まり、実際のアンケート調査項目の設定を予算制約の中で行うなど、準備に時間が取れらたことと、しかし、そのうえで、準備万端を図るために相当な時間を要した。研究期間を1年間延長して万全を期することにした。
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今後の研究の推進方策 |
おおむね本年6月から7月にWeb調査を実行し、そのうえで得られた数値データを分析し、世界遺産訪問に関する消費者の行動の特性を明確にし、自治体が考える施策との祖語や相違点を明確にする。得られたデータをもとに、8月から9月にかけて因子分析やパス解析など関連する数量経済分析を行い、その後、学会報告、査読論文を投稿する予定である。以上によって、本研究の目的であった、世界遺産をコモンプール資源と考えその資源の管理問題とその具体的な施策を考え、提唱することができると考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
世界遺産に関する観光財の消費者行動と関連自治体の施策の間の祖語を研究するために、実態調査を行い、とくに、web による調査を行うことを計画した。ただし、調査会社の選定から始まり、実際のアンケート調査項目の設定を予算制約の中で行うなど、準備に時間が取れらたことと、しかし、そのうえで、準備万端を図るために相当な時間を要した。研究期間を1年間延長して万全を期することにした。
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次年度使用額の使用計画 |
おおむね2017年6月から7月にWeb調査を実行し、そのうえで得られた数値データを分析し、世界遺産訪問に関する消費者の行動の特性を明確にし、自治体が考える施策との祖語や相違点を明確にする。得られたデータをもとに、8月から9月にかけて因子分析やパス解析など関連する数量経済分析を行い、その後、学会報告、査読論文を投稿する予定である。以上によって、本研究の目的であった、世界遺産をコモンプール資源と考えその資源の管理問題とその具体的な施策を考え、提唱することができると考える。
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