研究課題
基盤研究(C)
平山英三の日記と評論を中心とする国内外の史料をもちいた文献資料の調査研究とトリノ市とローマ市における現地調査によって、明治44年(1911)のトリノ万国博覧会参同と農商務省商品陳列館によって開催された第6回商品改良会との関係を考察した結果、大正初期の日本の工芸振興運動のなかに、美術工芸とはことなる一般工芸ならびに普通工業品の美的価値の向上を目指すデザイン理念があり、それが、昭和戦前期の工芸概念をめぐる議論に重要な基礎を提供し、その後の近代的なデザイン理念の形成につながることがあきらかになった。
デザイン史 美学 芸術学