研究課題
本年度は触覚のみで視覚情報のないシューティングゲームを作成し、視覚障がい者と晴眼者のペア7組と晴眼者同士のペア3組の合計10組がシューティングゲームを通して行うコラボレーションの様子を観察し、複数の状況下での様子とそれがもたらす結果について会話や動作を全文書き起こして詳細に分析を行った.その成果は2件の国内学会で発表されるとともに,学術論文,国際会議論文として投稿予定である.視覚障がい児の電子教科書の研究は,コンテンツ作成基盤の設計を行うとともに,これまでの提案者のインタフェース研究の成果を整理して学術論文を投稿予定である.
2: おおむね順調に進展している
2年度目の達成目標は,「見えないことが障害にならないコラボレーション空間デザインの基礎的実証」である.シューティングゲームを通して行うコラボレーションの分析研究,電子教科書コンテンツ作成基盤研究のそれぞれにおいて,コラボレーション空間をユニバーサルデザイン化するための実践的アイディアの端緒が得られたため,おおむね順調に進展していると判断した.
3年度目の最終目標は「見えないことが障害にならないコラボレーション空間デザインの提案」にあり,現在端緒をつかんだコラボレーション空間をユニバーサルデザイン化するための実践的アイディアをより具体化,かつ深堀りすべく,とぎれずに研究を進めていく予定である.
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情報処理 Vol.56No6(2015.5.15発行)
巻: Vol.56 No6 ページ: 538-540