研究課題/領域番号 |
26350027
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
雨宮 俊彦 関西大学, 社会学部, 教授 (30151129)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ポジティブ感情 / 好奇心 / 遊び / ユーモア / テーマパーク / 音象徴 / 擬人化 |
研究実績の概要 |
好奇心と遊び・ユーモアを中心にデザインとの関連でのポジティブ感情の研究を行った。好奇心に関しては、CEI-IIの日本語版に関する論文を出版し、新たに作成した好奇心尺度に関する論文を投稿中である。また、好奇心と視覚刺激の評価の関連について分析した結果は、国際学会で発表した。この研究はデザイン評価における好奇心の役割とその個人差の影響をマルチレベル分析で解明しようとするもので、特性尺度で測定されるポジティブ感情の個人差とデザインとの関連という新しい問題に取り組んだものである。ポジティブ感情とデザイン、および個人差に対応したデザインについては、好奇心やユーモア、かわいさなどを扱った実証研究と併行して、総説論文を準備中である。 遊びについては、成人の遊戯性尺度について学会発表を行い、追加調査を実施しており、論文を準備中である。また、遊びと関連して、テーマパーク経験に関する調査研究を終え、海外からの観光客を対象にした聴き取り調査を準備している。成人を対象とした、ユーモアと好奇心に関する調査を実施し、追加調査を準備中である。また遊びの観点からユーモアを解説した著書を執筆中で、今年度中には出版予定である。 感性とデザインに関しては、フォントに関する印象調査を行った。音象徴とネーミングに関する研究を予定している。擬人化の研究は遅れている。Mind Perceptionの次元と擬人化に関する調査研究と、視覚刺激に対する擬人化反応の分析をまとめるべく準備中である。また、擬人化とデザインに関する総説も予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ポジティブ感情とデザインに関しては、好奇心研究と遊びを中心に研究は順調に進展している。これに対し、感性と擬人化に関する研究は、準備段階や調査段階の研究が多く、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
ポジティブ感情と感性は領域が広いので、研究計画のなかでより大きな成果が期待できる部分を中心に研究を遂行していく。ポジティブ感情とデザインに関しては、遊び、ユーモアを中心にさらに研究を進め、テーマパークとポジティブ感情に関する研究も行う。また、ポジティブ感情とデザインとの関連に関する総説もまとめる。感性に関しては、音象徴の応用を中心にデザインとの関連の研究を進める。擬人化に関しては、途中段階の研究を進め、総説もまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
テキストマイニングソフトWordMinerの購入を予定していたが、テキストマイニングに関わるデータ分析の研究計画が遅れたため、初年度の購入を見送ったため。
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次年度使用額の使用計画 |
27年次にテキストマイニングを用いる研究計画が具体化したので、WordMinerを購入し、テーマパークや感情経験に関する調査結果、およびweb情報を用い、WordMinerを利用した研究を行う予定である。
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