本研究の目的は、子どもや子育てにやさしい社会と、仕事と家庭のジェンダー平等には何が必要かを、働く男女の生活に注目して明らかにするものである。2015年から2017年まで、働く母親および働く男女に社会調査を行った。主な結果は以下の通りである。 (1)女性を取り巻く労働環境は改善したとは言い難い。若い女性や働く母親は、職業キャリアの構築が難しい。(2)実質的なジェンダー平等には、女性の経済的自立と、ジェンダー教育が重要である。(3)働き過ぎの中で、男性が自分自身の暮らしや生き方を見つめなおすことが男女共同参画には必要不可欠である。
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