研究実績の概要 |
本研究の長期目標は,個人のニーズに対応し,日本国内だけでなく,世界規模で高い性能と高い感性評価を有するグローバル衛生用マスクの開発,さらにはヒト特性をカバーするユニバーサル衛生用マスクを開発することである. 本課題では,グローバル衛生用マスクの基礎研究として,鋭敏な感覚と豊かな感性を持つことが期待される国内の若年者を対象として,高い性能と感性評価を有する衛生用マスクのデザイン開発を目的とする. H26年度では,若年男性62名を対象として, 閉口時および開口動作時における3次元動作解析を行なった.閉口時に観測した3次元位置座標から,口と鼻を覆うために必要な口当てシートの平均パターンを,三角形法に従って算出した.同様に,同心円状にサイズ展開した3つの平均パターンを解析した.解析したパターンのフィット性を検証するために,3Dプリンターを用いて閉口時のヘッドマネキンを作成した.作成したマネキンに,不織布を押しあててドレーピングパターンを獲得した.解析パターンとドレーピングパターンの一致性を検証した結果,有意な差は認められず,フィット性が高い平均パターンを解析することができた.
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