本研究は衣服型紙作成の手法のひとつである立体裁断の仮想化を目的としている.立体裁断は布,手(指),人台などの要素から構成される.これらの要素を仮想空間内で物理的・数値的に扱うためのモデル化を行った.力学計算によって形状が定まる布モデルを構成し,センサで現実の手の動きを捉え仮想空間の手のモデルをそれに同期して動かし,3次元形状を計測した値から人台モデルを作成した.これらの要素を組み合わせて基本的なシステムを構築し,このシステムで簡単な形状の衣服の作成を行うことが可能であることを確認した.また仮想現実や拡張現実の本システムへの適用可能性の検討も行った.
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