本研究では、食用ぎく花弁の呈味成分に関する特徴解析を試みるために、食用ぎくについて、味覚センサーによる味質、一般成分およびポリフェノール成分ほかから検討した。その結果、味質の酸味・塩味項目は、ヒトにほとんど影響を及ぼさないレベルであること、果糖、ブドウ糖、ショ糖構成比率が試料で類似していることからこれらの総量と甘味項目に強い関連を有することが推察された。また、苦味雑味、渋味刺激で強い値を示す黄色花弁の食用ぎくは、赤紫色・薄紫色系の花弁に比べて、苦味、渋味関連成分であるポリフェノール量をより多く含むことがわかった。
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