黒酵母Aureobasidium pullulans由来のβ-グルカンを用いて、p-クマル酸とその類縁体を難水溶性化合物モデルとして、その可溶化とその安定性を検討した。さらに動物試験でのその吸収評価法を検討した。また、β-グルカンの生産性向上についても検討した。その結果、変異株の取得とβ-グルカンの高生産かつ高純度回収法を確立した。アルカリ変性させた変性β-グルカンを用いた場合にp-クマル酸の溶解度は約1.5倍に、特にカフェ酸を用いた場合は3倍となった。一方、変性β-グルカンを用いたp-クマル酸分散液を用いた動物経口試験において、その吸収性への阻害影響は見られないことを確認した。
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