調理に伴う卵白と卵黄のタンパク質の性状変化を調べ、鶏卵を摂取した際の血中コレステロール濃度に及ぼす影響を検討した。卵白は80℃以上の加熱によってほとんどのタンパク質が変性し、2500 rpmで10分以上の撹拌により耐熱性のオボムコイドも変性した。変性卵白、未変性卵白はいずれもラットの血中コレステロール濃度の上昇を抑制した。卵黄も80℃以上の加熱によりタンパク質が変性し、さらに食塩や砂糖の添加で変性が促進された。変性卵黄を摂取させたラットの血中コレステロール濃度は、未変性卵黄の場合に比べて低い傾向がみられた。
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