申請者らはn-3系多寡不飽和脂肪酸に親和性が高いFABP7が免疫系の線維芽細胞に特異的に発現し、腸炎の際には同様のFABP7陽性線維芽細胞の増殖が見られることを報告してきた。そこで、マウスの腋窩にHSV-1を感染させ、腋窩リンパ節内で増加した線維芽細胞を解析した。FABP7のmRNAは、感染後に有意に増加していた一方で、FABP7欠損マウスと野生型マウスについて、感染後の線維芽細胞数には有意の差があるとは言えなかった。肥満マウスの脾臓を検討した結果と併せ、炎症や肥満の際には複数のキャリアを介して脂肪酸の要求性が変化していることが示唆された。
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