本研究では、腸管免疫機能と腸リンパとの相互作用を麻酔下動物で評価する方法を確立し、ヒトでのリンパ呼吸法を用いた胸管リンパ流の増強効果の検証を行った。ヒトによる検証の結果、あおむけになり腹式呼吸をする前と後で、血液中に含まれる特定成分の濃度を比較することにより、リンパ液の流れを評価する方法を確立することができた。その成果を基に「ヒトのリンパ液の流れの評価方法」として特許出願を行った。今後は得られたヒトでの試験方法を発展させることによって、食品や栄養物摂取後の小腸でのリンパ管への吸収効果をヒトで評価する方法論の確立に期待ができる。
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