まず大学生と高齢者を対象に、グループで行う調理作業の前後について、気分や感情をみる質問紙POMSと、交感神経の興奮状態をみる唾液中αアミラーゼ活性の測定を行った。またパーソナリティの影響をみるための質問紙調査も試みた。その結果POMSでは、大学生、高齢者ともに調理作業は心理的安定度が高まり、さらにそれは「調和性」のパーソナリティが影響することが示唆された。 次に大学生を対象に、グループで立位の調理作業と座位の机上作業の比較を行った結果、調理作業の方が心理的安定度の高まりが高く、作業後の自由記述でも達成感や快の情動、発見の驚きが強く、自己効力感を持ちやすい傾向から、より未来志向的であった。
|