本研究の目的は、(1)物理教育で教えるべき教育内容(物理の知識)を抽出し、それがもつ構造を表現するための数学的手法を提案すること、(2)学習者に教えるべき知識の構造と授業プラン(指導案)の分析から得られた学習活動の構造との関係を明らかにすることである。 (1)については、日本の高校物理教科書、国際パカロレア・ディプロマプログラムに対応した物理教科書(英文)を対象に、力学分野の教科書記述を分析した。分節化された、教科書記述の構造を半順序集合として表現できることを示した。(2)については、教師が作成した指導案から学習活動を抽出し、教科書の読解順序と学習活動の構造を関係付けた。
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