研究課題/領域番号 |
26350196
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
土田 理 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 教授 (10217325)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 科学教育 / 初中等教育 / 火山 / 気象 / 防災 / 全天カメラ |
研究実績の概要 |
1)全方位定点観測カメラの記録映像と気象基礎データを配信するデータベースを活用した授業の試行:理科授業で班別にICTを用いることができる授業環境を目指して,当初平成28年度に購入予定であったタブレット端末を10班分購入して,平成26年度に構築したファイルメーカー・サーバを基盤に,タブレット端末でグループでの話合い結果を記入することが出来る授業環境を構築した。しかし,平成27年度8月から平成28年1月までの期間は,桜島の噴火活動が一時的にほとんど停止し,桜島の噴煙移流を全方位定点観測カメラで記録することができなかった。そこで,モジュールは平成26年度記録映像を中心とすることになった。また,ICT活用の授業を試みた代用附属中学校では,ネットワーク環境の問題で今年度は試行に至っていない。 2)児童・生徒の桜島に関する意識調査の改良:平成26年度の試行調査と,ギリシャのクレタ大学自然史博物館が中心となって行っている初等学校向け防災教育プログラムRACCEのプログラムを分析して,火山活動や地震についての「問いの生成」過程を参照とする,意識調査の改良を行ってきた。「問いの生成」に関係して,高等学校で「質問づくり」の授業を1年生70名を対象に行った。その結果,教師が「質問の焦点化」を適切に行う事で,高等学校1年生レベルでは「質問づくり」「質問の分類」「質問の改善」「主となる質問の抽出」がグループ学習を通して可能であることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は達成が出来なかった事項(授業試行,新規データ追加,再調査,海外視察)が多くあり,当初計画より遅れている。平成28年度に遅れている部分の取り戻しを行う計画である。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は,平成26年度,27年度成果を基に気象教材「桜島と雲」の小学校,中学校理科授業モジュール開発と試行を進める計画である。またEUの安全状況も見ながら,RACCEプロジェクトに加わっているブルガリアにおける防災教育プログラムの現地視察を行う計画である。 平成28年度も,年度内においては日本科学教育学会,日本理科教育学会において成果報告を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
謝金等の未使用金が残金として生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度予算に組み入れて使用する予定
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