文系(経済・社会系)分野におけるデータ分析に伴う必要な数理的内容を調査した結果,割合・分数・比が非常に大きなウェイトを占め,これらは%・小数・繁分数・連比と形を変え広く利用されている事,更に変化率・微分,指数・対数,数列・級数が重要な概念となっている事,行列・偏微分も用いられる事等が明らかになった。海外調査の結果,仏国のリセにおけるES(系)の履修内容は上記調査結果と合致し,バカロレアにおける数学の位置付けも大きい事が分かった。大学のデータ分析・数理教育では,テキストの事例的な作成と,それに基づく活動的な授業実践の結果,学生の活発・多様な相互作用と,数理科学的意思決定に大きな伸長が見られた.
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