研究課題/領域番号 |
26350204
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
鈴木 裕利 中部大学, 工学部, 准教授 (20340200)
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研究分担者 |
山内 康一郎 中部大学, 工学部, 教授 (00262949)
奥居 哲 中部大学, 工学部, 准教授 (00283515)
板井 陽俊 中部大学, 工学部, 講師 (10551971)
石井 成郎 愛知きわみ看護短期大学, その他部局等, 准教授 (80399237)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | PDCA / プログラミング教育 / 創造性 / 学習支援システム |
研究実績の概要 |
平成28年度は,開発フェーズ,実践フェーズを中心に進めた. 前年度の分析結果から,モデリングツールとしてPADの導入効果が確認されたので,PAD作成支援ツールの開発を進めた.そして,秋学期に実施した授業の実践において,この開発したツールの導入効果の評価が行われた.ツールを導入した学習者のPAD課題の解答の分析結果からは,ツール導入前に存在した単純な記述ミスによる不正解は,ツールの導入によって明らかに減少して,ツール導入の効果は確認された.一方,ツールに関しての学習者によるアンケート評価では,特に操作性に関する回答において高い評価を得ることができなかった.これは,一部プログラムの不具合が評価結果に影響したためと確認された. また本研究では,現在手作業で行っているPAD課題の解答に対する評価について,この開発ツールの「評価機能」として,追加実装する予定である.この機能に必要となる評価基準について,平成27年度,28年度の手作業における評価基準を基に,ツールに実装する基準の提案を進めた. 一方,授業デザインとPDCAサイクルの学習との関係,授業デザインと社会的スキル学習との関係については,すでに一定の効果が確認されているので,前年度の授業デザインを踏襲した実践となっている.さらに,プログラミング支援環境のベースとなる,システム管理用データベース,および,学習履歴管理用データベースについて,実際の導入環境(oracleDBMS)による実装を進めた. 以上の結果から,現在は,開発ツールの問題点の改善と,追加する「評価機能」の設計を進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
開発ツールの導入評価から,問題点が確認されて改善を進めている.この,改善の評価が,平成29年度秋学期の実践による評価を必要とするため,1年間の期間延長となった.本研究の成果については,順調に対外的な発表を行っている.
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度秋学期の授業実践までに,PAD作成支援ツールの改善,学習履歴管理用データベースの導入環境の実装を進める.その後,実践の結果を評価して,授業デザイン,開発ツール,実装環境の改善を進める.
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次年度使用額が生じた理由 |
分析フェーズ(平成26年度),開発フェーズ(平成26年度),実践フェーズ(平成27年度),改善フェーズ(平成28年度)を予定していたが,調査対象が授業であるために開講期とのずれが発生して分析に1年半を要した.これらの成果についての公開にかかわる費用が,平成29年度必要となる. また,確認されている開発ツールの問題点の改善に対する評価が必要となる.この評価の対象が平成29年度秋学期の実践になるために1年間の期間延長となり,評価の費用が発生する.
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次年度使用額の使用計画 |
予算は,7月までに研究会1件,国際会議3件の成果発表を行うので,交通費,宿泊費として使用する予定である.また,授業実践の評価分析の際のデータ収集のための人件費として使用する予定である。
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