研究課題/領域番号 |
26350212
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研究機関 | 大阪府立大学工業高等専門学校 |
研究代表者 |
金田 忠裕 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80259895)
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研究分担者 |
藪 厚生 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (90413806)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ロボットアーム / 組合せ可能 / 教材 |
研究実績の概要 |
平成26年度は、直交型、円筒座標型、極座標型、多関節型など様々な形態のロボットアームを学習することができるように直動ユニットと回転ユニットを作成し、それぞれを組み合わせてロボットアームが構築できる教材を開発することを目的とした。 直動ユニットと回転ユニットには、双方向通信が可能なサーボモータを選定した。サーボモータを取り付けるユニットは、購入した3Dプリンタを利用して、接合部にジョイントしやすいようにメス部とオス部を設けたユニットを製作した。これにより接合が簡単にできるようになっている。さらに直動ユニットはラックピニオン機構のラック部も3Dプリンタで直接成形しており、サーボモータを取り付けるだけの簡単な構造にしている。この3Dプリンタによるユニットの成形は、中学校や工業高校におけるロボット製作でも利用することができ、その意義は大きい。 制御を簡単におこなえるソフトウェアとパソコンがなくても単独で動かせる回路も製作した。購入した制御用パソコンでソフトウェアの開発をおこなっている。制御ソフトウェアはサーボモータの回転角度を取得、ロボットアームの種類の選定、直交座標の設定、角度の数値入力やバーによる設定、モーションの再生・停止、ファイルの保存・読み込みなど、複数の機能を実現できるようにしている。単独で動かせる回路を製作することで、パソコンにつながなくても実験が可能となる。 このように直動ユニットと回転ユニットを複数つなげることで簡単なロボットアームを構築することが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ロボットアームを構成する直動ユニットと回転ユニットの複数試作することで、接合部やラックピニオン部を3Dプリンタで成形できることがわかった。直動ユニットと回転ユニットを簡単に接合することができ、その組み合わせでロボットアームが構成できることをわかった。これにより当初の目的がほぼ達成できている。また制御ソフトウェアに関してもサーボモータの回転角度の取得など基本的な制御が可能となっており、こちらも順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
製作したユニットの接合部の更なる改善とユニットの中に入れるサーボモータの配線の取り回しが難しいため、これについての対策も検討していく。また、平成27年度はロボットアームの先に取り付けるエンドエフェクタを簡単な3種類(吸着、はさむ、つまむ)についてもユニット化できるように開発をしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、直動ユニットと回転ユニットを製作するにあたり、サーボモータの取り付けカバーは小型ヒューマノイドロボットで実績のあるアルミ板を加工して製作するつもりであった。しかし重量的に重くなるために、安価になった3Dプリンタで成形することに変更した。予想以上に、3Dプリンタの条件出しに時間がかかり、試作するまでに時間を要した。そのためにユニットを試作する回数も制限されてしまった。ユニットの試作はある程度できているが、サーボモータのコードの取り回しについては十分な検討ができておらず、更なる改良が必要となっている。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度はロボットアームの先に取り付けるエンドエフェクタの開発をおこなう予定であるが、直動ユニットと回転ユニットを取り付ける際にサーボモータの取り回しが難しく、更なるユニットの改良が必要である。そのためにユニットを成形する材料を追加で購入する必要があり、予定しているエンドエフェクタの材料に追加して購入する予定である。
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