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2015 年度 実施状況報告書

未来のガリレオ育成のための天文教育―天体・宇宙観測教育と地域貢献―

研究課題

研究課題/領域番号 26350216
研究機関津山工業高等専門学校

研究代表者

佐々井 祐二  津山工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (40235239)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード天文教育 / 地域協力 / 公開講座
研究実績の概要

地域貢献としての未来のガリレオ育成活動:世界天文年2009から行っている小中学生対象の公開講座「天体観測会-君も未来のガリレオだ!-」については、第1回5/21(木)「 口径35cm望遠鏡で金星と木星、土星を見よう」、第2回7/22(水)「夏休みスペシャル 手作り望遠鏡で月を見よう」、第3回9/18(金)「口径35cm望遠鏡で土星を見よう」、第4回10/19(月)「夏秋の星座を見よう」を開催した。計4回の講座の受講生は83名、保護者等も含む参加者は152名であった。講座の肯定的な評価が95%、普通の評価が4%、否定的な評価が1%であった。また、津山市公民館天体観測教室を8/3(月)に開催し46名の参加があった。
高専生に対する未来のガリレオ育成活動:上記天体観測会に対し、本校3年チャレンジゼミナール学生10名には補助学生として、望遠鏡操作や「手作り望遠鏡」「ペーパークラフト」作成指導などで主体的に参加してもらった。また、岡山県の美星天文台「101cm望遠鏡公募観測」にて、学生延べ8名が2015年7/10(金)22:00~7/11(土)02:00、12/18(金)22:30~12/19(土)05:00まで測光観測を行った。学生1名は2016年3月に日本天文学会第18回ジュニアセッションにて題目「小惑星ペネローペ(201 Penelope)の測光観測」についてポスター発表と口頭発表を行った。
津山高専東天体観測室の改良:経年劣化した口径35cmシュミットカセグレン式望遠鏡を、競争入札を経て、新天体望遠鏡Meade LX850-35ACFに換装した。主鏡筒が対象を捕らえた後、その視野内でガイド星を自動的に選択しガイディングするスターロックシステムが特徴である。我が国でも導入事例の少ない望遠鏡であり、正しい運用のための調整が大変であったが、現在は学生教育及び研究に供している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

地域貢献としての未来のガリレオ育成活動:公開講座「天体観測会-君も未来のガリレオだ!-」については予定通り開講し、概ね好評であった。地域の小中学生に天文教育を行うという意味で、完全に達成できたと考える。
高専生に対する未来のガリレオ育成活動:上記天体観測会に対し本校3年チャレンジゼミナール学生10名が補助学生を務め「教えることで教えられる」相互教育を実施した。「短周期食連星」および「小惑星」の探求も含めて、達成できたと考える。
津山高専東天体観測室の改良:経年劣化した口径35cmシュミットカセグレン式望遠鏡を、競争入札を経て、新天体望遠鏡Meade LX850-35ACFに換装した。我が国でも導入事例の少ない望遠鏡であるが、調整を経て学生教育及び研究に供している。予定外の入札及び調整のためスケジュールがやや遅れているが、機材を活用して教育研究を進める方向性が決まったので「おおむね順調」とした。

今後の研究の推進方策

地域貢献としての未来のガリレオ育成活動:公開講座「天体観測会-君も未来のガリレオだ!-」を継続・進化させる。観望だけでなく望遠鏡操作やスマートフォン撮影も取り入れる体験型観測会を目指したい。
高専生に対する未来のガリレオ育成活動:本校3年チャレンジゼミナール生に対して、天体観測会の補助学生の他に、学生が主体となって実施する校内向け観望会を実現したい。一眼レフカメラやCCDカメラを用いる天体写真撮影で「天体観測」の楽しさを体験してもらう。また、短周期食連星に対する測光及び分光観測と物理量の導出に務める。
津山高専東天体観測室の改良:観測室から取り外した口径35cmシュミットカセグレン式望遠鏡を台車に載せ活用できるよう工夫したい。また、引き続き新天体望遠鏡Meade LX850-35ACFの調整を進める。

次年度使用額が生じた理由

津山高専東天体観測室の改良について、経年劣化した口径35cmシュミットカセグレン式望遠鏡の新天体望遠鏡Meade LX850-35ACFへの換装を初年度に予定していた。しかし、競争入札が必要ということになった。予定の性能の望遠鏡の取扱業者は全国にも数が少なく、入札に馴染みにくい事情もあり時間が掛かった。換装は平成27年12月24日となり、その関係で使用計画がずれ込んだ。換装は完了したので、今後の使用計画のスピードアップを図りたい。

次年度使用額の使用計画

繰越分846,208円と今年度交付額(直接経費)500,000円を合計した1,346,208円に対し、一眼レフカメラ・CCDカメラ・簡易赤道儀・制御用PC等の機材に約86万円、国内出張旅費約20万円、公開講座補助学生謝金約8万円、消耗品約20万円を予定している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 食連星の物理量についての考察2016

    • 著者名/発表者名
      佐々井祐二
    • 雑誌名

      津山工業高等専門学校紀要

      巻: 第57号 ページ: 145-149

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 教育現場における天体観測室の構築例2016

    • 著者名/発表者名
      佐々井祐二
    • 学会等名
      日本天文学会2016春季年会
    • 発表場所
      首都大学東京
    • 年月日
      2016-03-14 – 2016-03-17
  • [学会発表] 津山高専における天文教育活動-測光観測・分光観測へ向けて-2015

    • 著者名/発表者名
      佐々井祐二
    • 学会等名
      015年度連星・変光星研究会
    • 発表場所
      岡山理科大学
    • 年月日
      2015-12-27 – 2015-12-28
  • [学会発表] 高校地学で分かる食連星の物理量の考察2015

    • 著者名/発表者名
      佐々井祐二
    • 学会等名
      日本天文学会2015秋季年会
    • 発表場所
      甲南大学
    • 年月日
      2015-09-09 – 2015-09-11

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公開日: 2017-01-06  

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