研究課題/領域番号 |
26350254
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研究機関 | 金沢工業高等専門学校 |
研究代表者 |
今澤 明男 金沢工業高等専門学校, グローバル情報工学科, 教授 (20148141)
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研究分担者 |
直江 伸至 金沢工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (00249781)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 知識マップ / 気温データ / データマイニング / 発見 |
研究実績の概要 |
(1)知識マップのルールの作成: 発想法・論理学・人工知能等の過去の研究をもとに、気温データの分析に利用可能で、小学校高学年児童でも理解可能と思われる知識マップ作成ルールのプロトタイプをつくった。 (2)知識マップの試作: 既存のデータマイニング入門教育システムを用いて気温データ内に見いだされるパターン、ならびにパターンとパターンとの間の関係を、前述のルールに基づいて知識マップに描くことを試みた。 (3)ルールの見直し: 知識マップの上記作成過程を通じて、知識マップ作成ルールを見直し、同ルールの改善を図った。 (4)授業構想策定: 知識マップをもとに、授業構想をまとめた。この際、知識マップ作成について、初期の計画を再検討した。本研究の開始時点では、学習者各自が知識マップ作成専用のシステムを使用して、それを使って各自で発見体験することを前提としていた。しかしながら、既存のブログシステムを活用すると、クラス内での知識・発見を集約でき、より教育効果が上がるとの指摘を外部から受けた。そこで、学習者がブログで自らの発見や知見をクラス内に伝え、これをもとに新たな発見を引き出す授業を考案した。 (5)タブレット端末機種検討: 研究当初は、一般的なアンドロイド系のタブレット端末を利用する予定でいた。しかし、多くの学習者が使い慣れているウィンドウズ系のタブレット端末が安価で販売されるようになったこと、小学生の学習専用のタブレット端末が発売されるようになったことから、機種選定をやり直した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①「知識マップのルールの作成」、②「知識マップの作成とルールの見直し」までは、計画通りに進んだ。ただし、③「授業構想策定」の段階で、ブログシステムを活用して教育効果を上げる案が浮上し、これを取り込むために予定の時間を超過した。また④「タブレット端末の機種選定」に関し、前述のとおり、新たな機種が多数発売されたため、予定より時間を要した。この結果、平成26年度末に完成予定であった、タブレット端末用データマイニング入門システムの設計完了が、平成27年度にずれ込み、業者への実装発注も平成27年度にずれ込んだ。ただし、③と④の遅れは、研究上の問題発生が原因ではなく、より選択肢が広がったことによるものであり、またタブレット端末に新機種を採用することで、システム開発・実装の期間が短縮できる見込みである。この結果、現在の遅れは、今後の研究進行の大きな妨げにはならないと考える。
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今後の研究の推進方策 |
研究当初に平成26年度末完成予定であったタブレット端末用データマイニング入門システムの設計を27年度初めに完成させ、これを用いた模擬授業を実施して評価し、システムならびに授業案の改善を試みる。なお、模擬授業には、ブログシステムの導入を試み、クラス内での集合知による発見の体験授業の可能性を検討する。以上を平成27年度中に行う。 平成28年度には、平成27年度の模擬授業等の結果をもとに、教育機関配付用のシステム・指導書等を作成し、配布を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
授業にブログシステムを取り入れることにしたために授業案策定に時間を要したことと、タブレット端末機種選定に計画より時間を要したことから、平成26年度中に完成予定のタブレット端末用データマイニング入門システムの設計が完了しなかった。このため、タブレット購入ならびにタブレット端末用データマイニング入門システム実装の業者発注が当該年度中に行えなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
タブレット端末機種選定ならびにタブレット端末用データマイニング入門システム設計は平成27年度初めに完了予定であり、当初計画に沿って速やかにプロジェクトを進行させる予定である。平成27年度中の研究遂行計画に大きな変更予定はない。
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