不溶性フィブロインフィルム(以下、IFFという)を作製し、発光細菌をIFFに固定化したチューブを用いて毒性試験を行う実験教材の作成を試みた。硫黄源要求性を示すV.fischeri(ATCC 49387)は、界面活性剤である直鎖状アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)に対して発光増加を示すため、LASを含む洗濯用合成洗剤に対して低濃度では発光増加を示し、LASの検出が可能であることが示唆された。発光細菌をIFFに固定化した場合、溶液中における感受性試験よりも鋭敏な反応を示すことが明らかとなった。IFFに発光細菌を固定化した毒性試験は、環境教育の新たな実験教材として有効であることが示唆された。
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