近年,歯学部・歯科大学では技能教育の改善が求められ,診療参加型臨床実習の実践が推奨されている.学生が実際の診療の中でどのようなことを感じ,学習し,どのような指導を受けたか,という学習過程,日々の臨床実習での学習活動を記載する電子ポートフォリオを開発し経時的に記録・評価をおこなった.臨床実習が進むにつれ,ポートフォリオに記載された教員による学生の評価は向上しており,経験を積むことによる学生の臨床能力向上が反映されたものと推察された.以上のことから,臨床実習における電子ポートフォリオの導入は,学生自身の振り返りや教員の学生指導にとって有用であると考えられた.
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