これまでに完成していなかったKINECTに関する骨格姿勢を再生する機能と手本との類似度を表示する機能を実現させて,パソコンおよびタブレット端末を用いて教育現場で使えるシステム開発を行い,実際の授業実践を通してトータルな評価を行った。 1 作業の自己確認学習システム:KINECTで取得した骨格の座標値データから映像を作り出して再生表示する機能を実現させた。また,自己確認学習システムを鋸挽き作業の修得で使用した場合には,例えば5回の練習なら3回目以降の後半で使用する方が技能定着の点で効果的であることを実践授業より明らかにした。さらに手本との類似度を動画とともに再生表示可能な機能を実現し,本システムを授業で活用できるシステムとしてまとめた。 2 作品閲覧システム:自分の製作する物をイメージ立案する場面で,LEAPを用いて作品鑑賞を行う授業実践を行い,LEAPによる画像表示操作を評価する予定であったが,LEAPを用いた回転・拡大縮小の操作には僅かながらコツが要求されたため,これに比べて確実に操作できるマウスを用いた操作で授業実践を行った。製作する物の構想を練る場面で細部に進行するにつれて,作品閲覧システムでも細部を見て調べるようになり,有効に活用されることを確認できた。 3 タブレット端末利用:平成27年度までに実装した作品の撮影閲覧システムでは,カメラで撮影したデジタル画像の比較や作品画像の閲覧をweb上で行えるようにしているが,タブレット端末でもタッチパネル上の操作で難なく回転・拡大縮小の操作をして閲覧できることを確認した。 4 成果発表と本研究全体のまとめ:国内の学会(日本産業技術教育学会)において成果発表を行った。引き続き,本研究全体をまとめた成果報告を行っていく予定である。
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