| 研究課題/領域番号 |
26350278
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| 研究機関 | 大阪大学 |
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研究代表者 |
三宮 真智子 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (90170828)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | メタ認知 / 創造的因果推理 / 学習プログラム |
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| 研究実績の概要 |
本研究でいう創造的因果推理とは，先入観や思い込みにとらわれずにさまざまな因果関係の可能性に気づいて仮説生成を行うとともに，当初の仮説に縛られず多様な解釈の可能性を考慮して仮説評価を行うことを意味する。創造的因果推理のためには，単一の発想にとらわれがちな人間の思考傾向を理解し意識的に改善すること，つまり思考に対するメタ認知が必要である。
初年度である平成26年度は，学習プログラムを開発する準備段階として，まず資料収集および課題の試作を行った。具体的な内容としては，Ⅰ：「創造的に発想する意欲・態度を養う」，Ⅱ：「創造的仮説生成力を養う」という２つの内容を含む。
Ⅰ：「創造的に発想する意欲・態度を養う」のパートでは，まず導入として，多義図形などを用いた体験的な学習によって，一つの見方以外にもさまざまなものの見方・考え方が存在することへの気づきを促した。さらに，創造的思考のメカニズムに関する科学的な知識の獲得を目指した。たとえば，「創造性は天才にのみ与えられるものだ」といった信念は創造的な思考態度を阻害する一因となっている.
こうした創造的思考態度の阻害要因をメタ認知によって克服するために，従来の研究成果を解説することで，創造的思考のメカニズムについての誤認識を修正し，創造的思考力を高めるための正しいアプローチを理解することを目指した。
Ⅱ：「創造的仮説生成力を養う」のパートでは，原因推理の発想トレーニングを盛り込み，発想力自体の向上を目指した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
創造的仮説評価について解説するテキストがまだ不十分ではあるが、その他の部分については、きわめて順調に達成できている。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成27年度は，26年度の試作版をもとにした教材（課題集）を作成し，高等学校（あるいは中学校）・大学の教員からの助言を受け，改善を加えていく。作成した課題集に基づく学習プログラムの開発においては，適切なタイミングでメタ認知を活性化させる教示やメタ認知の獲得によるメリットの強調といった，メタ認知の促進に効果的な要因を盛り込む。その後，作成した課題集を用いた学習プログラムを，実際に高校生（あるいは中学生）や大学生を対象として実施し（学習試行），問題点や改善点を見つけ，課題集や学習プログラムにさらなる改善を加える。この１サイクルで計画通りにいかない場合には，問題点を克服できるまで，同一サイクルを複数回繰り返す。最終年度（28年度）には，タブレット端末教材化に向けて作業を進める。
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