安全性や経済性などの利点から開発されている汎用工作機械の訓練用シミュレータは,対象とする機械と操作感覚が異なったり,危険に対する注意力を養うことができず,効果的な訓練を行えるとは言えない.そこで本研究では,モーションキャプチャにより作業者の動作や実際の旋盤の操作器の状態を検出し,それをもとに仮想の作業訓練ができるシミュレータを開発した.これは訓練者の動作を常に監視し,その動作が危険なときに警告を行う.8名の被験者を使った実験により,ビデオ教材による作業学習を比較対象として,本システムの訓練効果について検討した.その結果,本システムを使った被験者の作業は誤操作や危険行為が少ないことがわかった.
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