研究課題/領域番号 |
26350308
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
関田 巖 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (40357322)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 重度視覚障害学生 / シミュレータ / フロントエンド / 論理素子 / マザーボード |
研究実績の概要 |
計画では、重度視覚障害学生が、物理的な配線を行うための特殊なジャンパー線等の作成と、出力確認用論理回路装置を複数作成することにしていたが、特に重度視覚障害学生にとって配線の負担が大きく、その軽減が課題となっていた。このため、そこに至るまでの過程を細分化し、各過程での検証を積み上げていくことが、重度視覚障害学生が論理回路を学修するという目的を達成する上で重要であることがわかった。そこで、ハードウェアでの学修に至る前の過程として、ソフトウェアによるシミュレーションによる学修を容易に行えるようにするため過程について検討を進め、それを重度視覚障害学生が単独で行うことができるプロトタイプを作成した。 ソフトウェアによるシミュレーションの過程を2段階に分け、さらに後者を2段階(その1とその2)に分けて学修を進めるモデルを構築した。第1段階は、プログラミング言語を用いて検証できるようにした。これにより、各自が設計した論理関数や論理式が、目的とする応用問題を正しく解くことができるかどうかを容易に検証可能となった。第2段階は、設計した論理式や論理関数が正しいとわかった上で、論理素子を配線して行うグラフィカルな論理回路シミュレーターを重度視覚障害学生にも使えるように、マウスを使わずに記述可能なフロントエンドのインタフェースを開発した。第2段階その1では、素子の種類とファンインを設計し、検証できるようになっている。第2段階その2では、素子をマザーボード上に具体的に配置する場所を設計し、マザーボード上の座標を用いて検証できるようになっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
主に平成29年度の研究成果により、重度視覚障害学生を含む視覚障害学生に対する論理回路の配線を、学生が行える目処を得た。しかし、物理的な配線には、視覚障害学生にかなりの負担がかかっており、その負担の軽減が課題となっていた。 これに対し、今年度は、その前段階までを充実させて、学生が設計した論理式や論理関数を段階的に検証をすすめられるようにすることで、学修を進めるモデルとそのためのフロントエンドのプロトタイプを作成できた。重度視覚障害学生から有効である旨の評価を得ている。
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今後の研究の推進方策 |
本学修モデルと方法について、成果をまとめるとともに、学修を進めるための教材作りを進める。 また、ハードウェアでの検証を行えるようにするための、多数の特殊ジャンパー線等を作成すると共に、出力確認用論理回路装置を複数作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年度は短期雇用者の継続雇用ができなかったが、2019年度は主に、研究成果を論文としてまとめ、発表するための費用として、未使用助成金を使用したい。
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