研究課題/領域番号 |
26350318
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
森 秀樹 東京工業大学, 教育革新センター, 准教授 (30527776)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ものづくり / プログラミング / コンピュータ |
研究実績の概要 |
引き続き、大学生を対象としたディジタルものづくりワークショップの開発と実践を行った。 本年度は、誰もが簡単にどこでもディジタルツールを活用したものづくりができるワークショップを目指した。具体的にはブロック型玩具と小型コンピュータ、モータ、センサと工作材料を使ったものづくりを行った。小型コンピュータとしてプログラマブルバッテリを活用し、場所を問わず簡単にコンピュータなしでモータ制御のプログラムを行い、ブロックや工作材料などを組み合わせて作品をつくるものとした。 ワークショップは、ものづくりを目的とせず、あえて手段としてものづくりができるように企画した。例えば、「自分にとって理想の教育」を表現するために、上述のツールや材料を用いたものづくりを行った。これにより、簡単にディジタルものづくりのためのツールが使えるだけではなく、ものづくりの目的も誰でも関わりやすくすることで、誰もが無理なくディジタルものづくりを行うことができた。 さらに、日本人学生と留学生を対象に同ワークショップを実施したところ、言語に関係なく、ものづくりを通じたコミュニケーションをはかる様子が見られた。ディジタルものづくりツールを追加することで、単に協働的にものづくりをするだけでなく、新しいツールを協働で活用することに起因すると考えられる。 ディジタルものづくりのためのツールの研究も引き続き行い、特にプログラミングにより制御できる小型コンピュータについて、機能の比較とワークショップでの利用可能性について検証を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通りディジタルものづくりワークショップの開発と実施を行うことができた。また、同様のワークショップを大学生だけではなく、広く小学生から一般までに向けて実施することで、ワークショップでのものづくりの過程や成果としての作品について比べることができた。開発実施したワークショップを広く公開するためのウェブサイトの構築と、小型コンピュータ以外のディジタルものづくりツールを活用したワークショップについても準備をすすめている。
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今後の研究の推進方策 |
研究最終年度も、引き続きディジタルものづくりワークショップを定期的に実践し、ワークショップの効果検証を行う。また、開発したワークショップについて、実施マニュアル等を作成しパッケージ化する。ワークショップパッケージについては、誰でも利用可能となるようにインターネット上で公開する。 ディジタルものづくりワークショップのカリキュラムを充実させるため、ワークショップ開発も継続し、新しいツールを導入したワークショップの開発と実践も継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外でのディジタルものづくりワークショップ事例に関する調査について、インターネットと文献による調査を行ったものの、当初予定していた現地調査が実施できなかったため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度に予定していた海外現地調査については、平成28年度に実施する。
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