研究課題/領域番号 |
26350330
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
橋本 都子 千葉工業大学, 創造工学部, 教授 (50297983)
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研究分担者 |
上野 佳奈子 明治大学, 理工学部, 専任教授 (10313107)
倉斗 綾子 千葉工業大学, 創造工学部, 准教授 (80381458)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 小学校 / 学習環境 / オープンプラン / 個別指導 |
研究実績の概要 |
1.オープンプラン小学校の学習環境づくり(その2)の発行:美浜打瀬小学校での学習環境づくりおよび授業実践に関する成果とプロセスを分かりやすくまとめたガイドブック(400部)を発行して学校教育および空間デザインに関わる各方面に研究活動の成果を周知した。 2.「落ち着ける居場所」に関する研究(空間づくり):オープンな教室は壁や間仕切りが少なく開放的で使い方の自由度が高い一方で、子どもが落ち着いて過ごせる小空間が少ない。また最近では学習指導や生活指導面での困難や多動性などを抱える特別な支援が必要な子どもが増加している。そのような子どもが静かに落ち着いて過ごせる居場所を教室近くに提案した結果、子どもが落ち着きを取り戻す場所として、また教師が個別指導を行う場所として、さらにクラスの子どもたちが過ごす場所として有効に活用され一定の成果が得られた。 3.空間の響きを活用した学習(授業実践):2年生図工の授業で空き箱やペットボトルなどでオリジナル楽器を作成して、残響時間が最も長い空間(階段室)に持ち寄り演奏会を実施した。子どもたちは音の響きを体感しながら楽しんで演奏を行った。また、5年生国語の物語り教材「雪わたり」の授業で音読表現にあう場所を探して発表会を行った。声だけの発表に留まらず、照明効果を用いたり笛の描写をするなど、高度な音読表現が見られた。 4.図書室「青空ベンチワークショップ」の開催:美浜打瀬小学校の図書室にはやさしく陽の光を落とす中庭があるが、普段はあまり人が行かない寂しい場所である。その中庭を、子どもたちの読書スペースとして生まれ変わらせよう、という目的でワークショップを企画した。中庭の空をなぞらえてベンチに表現した「青空ベンチ」をイメージに、古くさびて汚れていた丸いベンチにペンキを塗って綺麗にしたところ、子どもたちがそのベンチに座って読書をする姿が見られるようになった。
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