研究課題/領域番号 |
26350337
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
森田 裕介 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (20314891)
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研究分担者 |
瀬戸崎 典夫 長崎大学, 教育学部, 准教授 (70586635)
北澤 武 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (80453033)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 空間的思考力 / タンジブル / 教材開発 / 天体学習 |
研究実績の概要 |
平成28年度は,空間的思考力の育成を目的としたタンジブル学習システムの開発と評価を行なった.まず,タンジブル学習システムによる空間的思考力育成の可能性について検討するため,大学の教員養成課程学生23名を対象として調査を行い,理解度と空間的思考力に関連性があることを示した.また,天体学習領域の理解度と,空間的思考力に関連があることを示した.次に,タンジブル学習システムにAR機能を実装した「タンジブル天体学習用AR教材」を開発した.そして,教員養成課程の大学生47名を対象としてインタフェースについて評価を行なった.その結果,興味,理解,意欲,操作性のすべての項目について,有意に肯定的な回答を得た.また,別の教員養成課程の大学生32名を対象として空間的思考力を育成するための協調学習場面を設定し,対話分析を行なった.その結果,学習者らが協力して課題を遂行する過程において,天体の運動を空間的に考え,理解を深めていったことが明らかになった. 加えて,タンジブル学習システムを学校現場(特に教室)で活用することを想定し,タンジブロックを用いたタンジブル学習システムの試作を行った.タンジブロックとは,シリコンで作成したブロックのことである.このブロックを学習者が触りながらタブレット端末上に置くと,いくつかのブロックに対応したコンピュータグラフィックスが提示され,自由に操作をすることが可能になる.また,タンジブル学習システムで提示していた仮想空間の映像を,別のタブレット端末に提示することができる.本研究では,地球と月に相当するタンジブロックを10セット作成した.そして,20台のタブレット端末を用いて,インタフェースの評価等を行なった.この成果については,2017年度に発表する予定である.
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