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2015 年度 実施状況報告書

Web統合開発環境を利用したプログラミング教育支援方法

研究課題

研究課題/領域番号 26350344
研究機関南山大学

研究代表者

蜂巣 吉成  南山大学, 理工学部, 准教授 (30319298)

研究分担者 吉田 敦  南山大学, 理工学部, 教授 (50283495)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードWebIDE / プログラミング教育
研究実績の概要

本研究は情報系の大学におけるプログラミング演習を想定し、(1)学習者のソースプログラム記述における進捗状況の把握、(2) 学習者のプログラムテストに対する意識向上の2点からWeb統合開発環境(WebIDE)を利用したプログラミングの教育支援方法について研究を行っている。
(1)について、学習者の編集途中のプログラムの制御構造と条件式を抽出して、それらにより進捗状況を把握する方法について考察した。編集途中のプログラムはコンパイルできないので、最低限、解析に必要な括弧の対応などを補完するプログラムを開発した。補完後のプログラムから選択(if)や反復(while, for)などの制御文の構造を抽出することで、学習者が正解プログラムに近づいているかを大まかに把握できることを確認した。さらに、制御文の条件式などを抽出することで、進捗状況をより詳細に把握できることもわかった。
(2)については、平成26年度に学習者のテストケースを評価する方法を提案したが、平成27年度はそれをさらに発展させた。入力データの型や出現回数などを定義して、構造を持ったデータとしてテストケースの評価基準を簡潔に記述する方法を提案した。これにより従来では記述が困難であった演習問題の評価基準が記述できるようになった。また、学習者が深く考えずにテストケースを増やすことを防ぐために、冗長なテストケースを判定して検出する仕組みについて考察した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(1)については、制御構造とその条件式で進捗状況が把握できることを確認した。
(2)についても、テストケースを評価するための記述方法を定義し、テストケースが評価できることを確認した。
(1),(2)とも研究開始当初のプログラミング教育支援の基本的なアイディアの有効性を確認でき、それに基づいたWeb統合開発環境の実現にも目処がついた。

今後の研究の推進方策

(1)については、進捗状況を教員にどのように提示したら、教員にわかりやすいか、指導の助けになるかを考察する。
(1),(2)について、10~20人規模のプログラミング演習で実際にWebIDEを利用し、評価・改良を行う。実際の運用においては、実行速度や使いやすさなどの点で問題が生じる可能性があるので、その改善方法について考察する。
その成果をとりまとめて、国内外のワークショップ等で発表する。発表における議論などを参考に研究をさらに深化させる。

次年度使用額が生じた理由

予定していた研究分担者者の旅費などを使用しなかったので、残額が生じた。

次年度使用額の使用計画

今年度は研究計画の最終年度なので、研究成果を取りまとめ、国内外のワークショップ等で発表を行う。一部の研究成果は修士学生による発表を予定しており、そのための旅費として使用する。申請の段階で献上していた謝金については、私が指導する学生の研究の一環としておこなっているので、不要となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] 命令型プログラミング言語における初学者向け動作理解支援ツールの提案2015

    • 著者名/発表者名
      蜂巣 吉成, 吉田 敦, 阿草 清滋
    • 雑誌名

      近代科学社 レクチャーノート/ソフトウェア学

      巻: 41 ページ: 97-102

    • 査読あり / 謝辞記載あり

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公開日: 2017-01-06  

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