研究課題/領域番号 |
26350349
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研究機関 | 関西外国語大学 |
研究代表者 |
森田 健宏 関西外国語大学, 英語キャリア学部, 准教授 (30309017)
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研究分担者 |
川瀬 基寛 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (40469268)
角野 茂樹 関西外国語大学, 英語キャリア学部, 教授 (40645008)
松河 秀哉 大阪大学, 全学教育推進機構, 助教 (50379111)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 防災教育 / 幼児教育 / シミュレーション教材 / 体験型学習 / 防災行動力 / 心拍変動 / 瞬目 / メディア教材 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、近年、幼児・児童が個の状況に応じた避難行動の判断が可能となるなど「自らの命を守るための教育」が具体的かつ積極的に実施できるようシミュレーション教材を開発し、幼稚園や小学校で容易に導入できるよう検討することである。ただし、本研究が対象としている幼稚園児~小学校低学年児については、発達上の特性から次の点が課題となる。1.知識や情意等、様々な発達を考慮し、防災教材について「現実的臨場感のある実効性が高い内容」と「衝撃性のある内容の抽象化による精神的な負担への配慮」の両面的な配慮が必要である。2.幼児期の知的発達の特徴を考慮し、教材が単に知識の獲得で完結せず、「防災行動力」を育むべく具体的な行動に結びつきやすい仕掛けが必要になる。そこで、シミュレーション教材についても内容だけでなく、適切性や効果検証を十分に行う必要がある。 そこで、平成26年度は、(1)当初の研究計画に基づき、幼稚園における避難訓練等、防災教育の現状を調査すること、(2)全国の主な防災教育施設を訪問調査し、体験型学習の現状と可能性について検討すること、この2点に加え、専門的な助言(大阪大学教育工学研究室)を受けて、(3)幼児対象のメディア教材の適切性について海外での研究例を調査すると共に、効果検証で新たに生理学的データを導入するための準備を行った。まず、(1)については、大阪市教育委員会指導部の協力により、現状と方針をヒアリングし、さらに市内幼稚園の避難訓練を順次訪問調査した。(2)については、「東京臨海防災公園(そなエリア東京)」「東京消防庁本所防災館」「京都市市民防災センター」「人と防災未来センター(神戸市)」「沖縄市防災研修センター」を訪問調査し、シミュレーション学習法の現状を調査した。さらに(3)については、心拍変動および瞬目等のデータ測定を可能となるよう技術及び環境を整備した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
今回の研究計画では、避難行動用のシミュレーション教材を作成し、試用してもらうことでインタビュー等の結果を基に教育利用の可能性を検討することであったが、専門的な助言を受ける中で生理学的データの利用によって、より客観的かつ効果的な検証が可能になることを確認し、既にそのデータを採取するための技術を取得し、利用可能な状況となっている。また、アメリカ小児科学会等の幼児対象のメディア教材の利用効果について検討した最新の研究知見を参照するという手続きも含めている。これにより、研究成果の信頼性や普及可能性が格段に高まることが期待できると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度については、上半期で平成26年度中の様々な収集データを整理し、シミュレーション教材の基礎データを構成する。さらに、下半期では分担研究者とともにシミュレーション教材の試作を開始し、シミュレーションストーリーの作成、CGデザイン、LMSへの実装(Learning Management System)と試作までを計画している。さらに、平成28年度には、幼稚園に協力依頼して、幼児に試用してもらい、データ収集を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗に問題は無く、物品等については、より安価な販売店のものを購入するなど、効率的な使用に努めた結果である。科学研究費が国費でまかなわれていることを鑑み、効率的な使用を心がけたことに他ならない。
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次年度使用額の使用計画 |
当初の研究計画に対して、生理学的データによる検証という新たな手法を組み入れたことにより、予想以上の成果を上げられる可能性があると考えている。その際、機器のレンタルや消耗品の購入、被験者への謝金等に使用できる。
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