研究課題
コンピュータに自然言語を正しく理解させることは、現状の技術ではここ数年内に達成することが困難であるという認識のもとに、完全な自動採点を諦め、作題者が定める採点基準への適合度判定とそれを修正できる仕組みと、機械学習による予測得点の提示とそれを修正できる「短答式記述テストの採点支援システム」を構築した。また実際に評価した。システムはWebアプリケーションである。最終年度の達成項目は以下のとおり。(1) 言語資源の利用と開発システムへの実装(石岡・亀田):プリンストン大学が開発し、情報通信研究機構(NICT)が日本語化した日本語WordNetを開発マシン(Linux)に格納し、開発言語であるpythonから呼びだしこれを利用できるようにした。また日本語Wikipediaを用いた言語意味空間を構築し、模範解答文や入力解答文の意味的一致を判定する仕組みを構築した。(2) ある民間教育会社と共同研究を開始し、記述式問題の回答サンプルと採点、および採点基準を入手し、その電子化を行った。(3) システム試作(亀田・石岡):今年度のみ学術支援員の亀田を雇用し研究を加速化した。記述テストの採点支援システムを試作し、民間教育会社のデータを用いてシステムを評価した。試作システムやコンピュータ上で実施する試験について意識的に研究発表をおこない、最終年度だけで、代表者が1)電子情報通信学会 信学技報NLC(自然言語処理)、2)電子情報通信学会 信学技報AI(人工知能)[特別講演]、3)言語処理学会第23回年次大会(NLP2017)、4)2016年度 統計関連学会連合大会、5)計測自動制御学会 第44回知能システムシンポジウム、6)日本テスト学会第14回公開シンポジウム、7)大学入試センターシンポジウムの7件の発表をおこなった。サーベイ論文を電子情報通信学会誌に掲載した(オープンアクセス)。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (6件) (うちオープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件、 査読あり 5件) 学会発表 (10件) 図書 (1件)
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