研究課題/領域番号 |
26350389
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
清水 純 日本大学, 経済学部, 教授 (30192610)
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研究分担者 |
原 英子 (草場英子) 岩手県立大学盛岡短期大学部, その他部局等, 准教授 (80180991)
山本 芳美 都留文科大学, 文学部, 教授 (50363883)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 台湾原住民 / 写真 / 博物館 / 画像 / 情報収集 / 所蔵品 / インターネット |
研究実績の概要 |
本研究は、台湾原住民の画像・映像資料に関する資料の探索・整理・活用を目的とするものである。国内外の研究機関や博物館には、日本統治時代から戦後間もない時期にかけて撮影された画像・映像資料が残されている。各機関はそれぞれの形式で整理しているほか、未整理のものも存在する。本研究ではこれらの資料について、(1)国内外の研究機関・博物館・個人の所蔵する資料に関する情報収集を行い、(2)画像・映像の内容鑑定のための現地調査を進めて情報の質と精度を高め、 (3) その内容に関する機関横断的な相互の関連付け作業を行い、(4)研究や展示への新たな資料活用方法の開拓を目指している。 今年度は(1)についてはアメリカ、イギリス、カナダなどの博物館に所蔵された台湾原住民資料についてインターネットを利用して調査した。ただし映像資料は限られているので、物質文化の資料写真も含めて収集を行った。山本は香港・シンガポールに調査に出かけて資料の収集を行った。(2)については現地調査を予定していた通り十分に行うことができなかった。(3)については、ニューヨークの自然史博物館に問い合わせを出して、書簡の電子データを入手し、所蔵資料の台湾からの流出経緯について調査した。(4)については、原が写真の中にある道具類についての使用方法についての研究を始めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
台湾での実地調査に出かける時間が限られていたため、写真の鑑定のための聞き取り調査が進んでいない。その理由は、代表者、分担者3名ともそれぞれ家庭の事情であり、親族の病気治療と手術、介護などの事情で、在宅の必要性が増加した。そのために海外に主張する時間が予定した通りには取れなかった。
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今後の研究の推進方策 |
台湾の植民地時代の写真にこだわらず、比較的新しい画像・映像についても対象とすることを方針としたい。それらの中には道具類なども交じっており、それらの使用方法などを研究対象にすることによって、今後の研究の幅を広げることができる。すでに使われなくなった道具についての記憶を掘り起こす聞き取り調査の可能性も考えたい。またインターネット上に公開されている海外の博物館の所蔵品の写真も少なからずあり、これらを比較の対象にすることにより、さらに多くの映像、画像の研究が広がると考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
3名の参加者それぞれに親族の病気治療、手術、介護などの家庭の事情により、実地調査に出かける時間が少なかったため、旅費の使用が当初予定より少なかった。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は計画通りの調査に出かける予定である。
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