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2014 年度 実施状況報告書

「対話と連携の博物館」の実践的総括に基づく博物館運営の新たな指針の構築に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 26350396
研究機関大阪市立自然史博物館

研究代表者

山西 良平  大阪市立自然史博物館, その他部局等, その他 (70132925)

研究分担者 佐久間 大輔  大阪市立自然史博物館, その他部局等, 研究員 (90291179)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード対話と連携の博物館 / 公立博物館 / 地方独立行政法人 / 博物館経営
研究実績の概要

本研究の主題である「対話と連携の博物館」の総括については、日本博物館協会(以下、日博協)と連携して取り組みを進めている。平成25年度の日博協主催の研究協議会(テーマ2)は「多様化する博物館の理念と制度―『対話と連携の博物館』の総括(1)」と題して2014年1月30-31日に開催された。その記録は博物館研究Vol.49 No.6に掲載されている。全国博物館長会議(同年6月11日)においてはパネルディスカッション「博物館の持続的発展に向けて」が開催され、博物館の柔軟で効果的な運営の在り方等について討議がなされた。2015年2月9日に西日本自然史系博物館ネットワークはシンポジウム「自然史標本の保全を考える 日常から緊急時、復興まで」を開催し、博物館関係者の対話と連携のもとに本テーマに関わる継続的な論議の場の確保を目指した。2015年3月26-27日には「多様化する博物館の理念と制度―『対話と連携の博物館』の総括(2)」と題した日博協主催の研究協議会が開催された。ここでは他の社会教育機関やデジタルアーカイブとの連携、地域コミュニティや被災地との連携、ICOMを視野に入れた国際連携などに論議が深められた。以上の会合には本研究の研究代表者、分担者が立案・企画に関わり、あるいは演者、パネリストとしての役割を果たしてきた。
緊急課題である公立博物館の地方独立行政法人化については、2014年7月23日に開催された自然史系博物館館長懇談会の場において、政令改正の意義と大阪市における進捗状況を研究代表者がレポートし、共有化を図った。夏以降は本科研費事業として独立行政法人制度のもとでの公立博物館(群)の経営・運営のあり方について博物館学的な立場から検討を深めることを目的とした全国レベルの研究会の立ち上げに取り組み、11月7日に第1回の会合を東京で開いた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

「対話と連携の博物館」の中間総括については、2回にわたる日本博物館協会の研究協議会を通じて、経過の共有並びに各地の館園における先進的な実践例の集約ができた。ただし、これからの博物館運営指針について問題提起する作業については2015年度以降に持ち越された。
公立博物館の地方独立行政法人化をテーマとした研究会は、第1回を2014年11月に開催し、政令改正の意義と内容について共有することができた。2回目は大阪市の博物館独法化基本プランの公表を待って開催することにしていたが、公表時期が3月にずれ込んだために、4月下旬に開催の運びとなった。

今後の研究の推進方策

新しい博物館運営指針を問題提起する作業については、日本博物館協会と協議しつつ、2015年度の事業として具体化していく予定である。
公立博物館の地方独立行政法人化については、膨大な大阪市の基本プランを題材として、博物館関係者の間でその理解を深め、共有化を図ることに当面力を注ぐ。すでに4月27日には本研究会主催による公開フォーラムを東京で開催した(参加者60名)。同趣旨のフォーラムを関西においても6月27日の全日本博物館学会の大会において開催の予定である。これらのフォーラムにおいて提起されるさまざまな論点を、今後の研究会の開催を通じて精査していきたい。
秋期に、博物館を取り巻く各地のユニークな市民団体活動に呼びかけ、相互交流を目的とした「博物館市民サミット」を開催する。このサミットは2泊程度の日程で、全国から約20 団体が参加する規模で開催する予定である。

次年度使用額が生じた理由

「対話と連携の博物館の中間総括」並びに「公立博物館の地方独立行政法人化」をテーマとした共同研究者らとの論議内容をオピニオンペーパーとしてとりまとめ、印刷する予定であったが、それぞれの論議が2015年度も継続することになり、研究会等の開催に伴う人件費、旅費および印刷費の執行が繰り越されたため。

次年度使用額の使用計画

「対話と連携の博物館の中間総括」については総括のための全国レベルでの研究協議会の開催を予定している。「公立博物館の地方独立行政法人化」をテーマとしたフォーラムを東京と京都で開催し、その後研究会を2回程度開催する。前年度の繰り越しについてはこれらの開催に必要な旅費、人件費等で使用する。オピニオンペーパーの制作については、2015年度に予定している前年度の取り組みのウェブ公開のための経費と併せて執行する。

2015年度分として交付される助成金については、当初の予定通り「博物館をめぐる市民団体サミット」の開催および結果のとりまとめに充てる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 博物館を規定するもの2015

    • 著者名/発表者名
      佐久間 大輔
    • 雑誌名

      博物館研

      巻: 50 ページ: 7-8

  • [雑誌論文] 「多様化する博物館の理念と制度『対話と連携の博物館 の総括』(1)」について2014

    • 著者名/発表者名
      佐久間 大輔
    • 雑誌名

      博物館研究

      巻: 49 ページ: 13-17

  • [雑誌論文] 博物館の基礎的ビハインド・ザ・シーンである研究活動 を公開する2014

    • 著者名/発表者名
      佐久間 大輔
    • 雑誌名

      博物館研究

      巻: 49 ページ: 18-21

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公開日: 2016-05-27  

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