本研究では、顧客ニーズの対応と生産効率向上の同時実現を目指して顧客参加の製品個別化を分析した。従来の製販連携モデルに、企業の商品販売後の顧客対応であるアフターサービスを含ませることで、現代の消費財製造業が直面する課題をより適切に分析できうるサプライチェーン研究の枠組みを提案した。その結果、企業による製品個別化への顧客の関与のあり方と顧客行動がサプライチェーンに与える影響に関しての学術論文として公開されるに至った。学術的に新たな知見に加え、世界市場で勢いを失いつつある日本消費財製造業に対して、研究成果は製品設計やブランド価値構築に関する経営示唆も提示できた。
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