研究実績の概要 |
DEAの代表的な生産可能集合として,FDHがある.生産可能性を規定する公理が最も緩い生産可能集合がFDHである.さらに,その改善目標は実体のある活動である.これらから,FDHは実用性の高い生産可能集合である.本年度の研究では,FDHに注目し,最短距離DEAによる非効率性尺度がほとんどで単調でないことを指摘した.さらに,研究代表者・共同研究者の先行研究 LEAST DISTANCE BASED INEFFICIENCY MEASURES ON THE PARETO-EFFICIENT FRONTIER IN DEA,K Ando, AKY Maeda, K Sekitani, Journal of the Operations Research Society of Japan, 2012, vol. 55, 73-91のアイデアを拡張することにより,FDH上での短距離DEAによる非効率性尺度の単調性保証を実現した.この研究成果は, Efficiency measurement with a nonconvex free disposal hull technology to appear in Journal of Operational Research Society に掲載予定である.上記との研究と平行して,最短距離DEAによる非効率性尺度が単調性保証されるクラスを発見し,そのクラスの現実性を文献検索と数値実験により検証した.その成果を日本オペレーションズ・リサーチ学会研究会で3件口頭発表をした。
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